
指しゃぶりが歯並びに及ぼす影響は?卒業に導く3つの対策
2021/08/27
こんにちは。練馬区石神井公園にある歯医者「すぎもと歯科クリニック」です。
前回のコラムでは、「虫歯になりやすいおやつとは?虫歯を防ぐための5つの注意点」について取り上げました。第11回の今回は、「指しゃぶりが歯並びに及ぼす影響は?卒業に導く3つの対策」をご紹介していきます!
子どもが指しゃぶりをいつまでも続けていると、歯並びが悪くなるという話を聞いたことはありませんか?
指しゃぶりをしながら寝ている姿を見ると、幸せな気持ちになる反面、いつまで続けて大丈夫なのだろう?と心配になってしまいますよね。
子どもの指しゃぶりが歯並びに影響を与えるというのは本当の話で、ある程度の年齢を過ぎたら指しゃぶりをやめる必要があります。
この記事では、指しゃぶりの原因や歯並びに与える影響、指しゃぶりを卒業する方法をご紹介します。
お子さんの指しゃぶりが癖になってしまっていることを心配している方は、ぜひ参考にしてみてください。
指しゃぶりの原因
指しゃぶりはお母さんのお腹の中にいるときからはじまっていて、おっぱいを吸うための練習として本能的に行われます。
指しゃぶりは精神的に安心する行為とされているので、指しゃぶりをしながら寝るというお子さんも多くいます。
1~3歳頃までは指しゃぶりをしていても問題ないとされていますが、永久歯が生えてくる4~5歳にかけて指しゃぶりがやめられないお子さんは注意が必要です。
幼児期の指しゃぶりは、以下のような原因があると考えられています。
- 不安
- ストレス
- 人工栄養
- 癖
単なる癖になっている場合と、精神的なストレスや寂しさから指しゃぶりがやめられない場合があります。
たとえば、指しゃぶりをしていると親に指摘される、怒られるなどのコミュニケーションがとれることで、やめられないというお子さんもいます。
精神的な原因で指しゃぶりをしているかどうかは、なかなか見分けられないことではありますが、お子さんの様子をよく観察して原因を探ってみましょう。
指しゃぶりは歯にどんな影響が?
指しゃぶりをしている子どもの手を無理やり引きはがそうとすると、強い力に驚くことがあります。
子どもの指しゃぶりはかなり強い力で行われていて、歯並びに影響を及ぼします。
ただ歯並びが悪くなるというだけではなく、噛み合わせが悪くなることで虫歯のリスクが増えたり、頭蓋骨の発達や脳の発達に影響を及ぼすこともあります。
ここからは、指しゃぶりが歯に与える影響をご紹介します。
開咬(前歯が噛み合わない)
開咬(かいこう)とは、奥歯は噛み合っているのに上下の前歯が噛み合わずに隙間ができている状態です。
開咬には先天的な要因があるケースもありますが、指しゃぶりによる影響で開咬になるケースも多々見受けられます。
前歯で食べ物を噛み切ることが難しく、奥歯ばかりで噛むようになってしまいます。
さらに、口呼吸になりやすい傾向にあり、発音の面でもサ行やラ行が発音しにくくなるなどの悪影響があります。
上顎前突(出っ歯)
上顎前突(じょうがくぜんとつ)はいわゆる出っ歯と呼ばれる状態で、前歯で食べ物が噛みづらくなったり、発音が不明瞭になったりします。
指の力で上あごの前歯が前方に傾斜していくのが特徴です。指をくわえるときに下あごを後ろに引き抜くことで、上あごと下あごの噛み合わせがずれて上顎前突が起こります。
口が開いたままになることが多くなり、口の中が乾きやすくなるなどの悪影響が心配されます。
交叉咬合(上下の歯の中心がずれる)
交叉咬合(こうさこうごう)は、上下の噛み合わせがずれている状態で、指を吸うことによって頬の力で奥歯が内側に押され、上の歯列の幅が狭まり、下の歯列とのバランスが崩れることで起こります。
交叉咬合は、あごの骨の成長を妨げたり、顔を歪ませる原因になったりすることがあります。
全体の噛み合わせが悪くなるので、食べ物が噛みにくい歯になってしまいます。
指しゃぶりを卒業するためには
指しゃぶりは、子どもの成長に合わせて卒業することを考えるようにしましょう。
3歳くらいまでは無理にやめさせることはせずに、様子を見ていても大丈夫です。乳歯のうちに歯並びが悪くなってしまっても、それが永久歯にまで影響を及ぼすことはほぼないと考えられています。
しかし、4~5歳になっても指しゃぶりをやめられない場合は、対応を考えたほうがよいといえます。
ここからは、指しゃぶりを卒業するための対策をご紹介します。
子どもと一緒に目標を共有する
まずは、指しゃぶりをやめるようにお子さんと話をしてみましょう。お子さん自身が、指しゃぶりをやめたいと思っているのになかなかやめられないと感じていることもあるので、ストレスを与えないように導く必要があります。
指しゃぶりをしているときに優しく声掛けをしたり、手遊びをして注意をそらせたりしながら、サポートしてあげましょう。
また、指しゃぶりをしていないときに褒めてあげるなど、子どもが自分でやめようとするように誘導することが重要です。
グッズを利用する
指しゃぶりをやめるお助けグッズを使用することも有効です。指に絆創膏を貼ったり、舐めると苦いマニキュアを塗ったりします。
できればマニキュアなどは使わずに、自然に卒業できることが理想ですが、なかなか指しゃぶりをやめられずに困っているという方は、試してみてもよいでしょう。
歯科医院で相談する
指しゃぶりを卒業することがなかなかできないお子さんは、歯科医院で相談するのも一つの手です。
歯科医院では、お子さんへの指導を含めてさまざまな対策を行います。
癖や口の中の状態に合わせた専用の器具の挿入などを行うので、どうしても指しゃぶりがやめられなくて影響が心配という方は、歯科医院に頼ってみましょう。
■親子でたのしい!練馬区のあそべるスポット「さくらの辻公園」
西武池袋線「石神井公園駅」にある当院が、親子で楽しめる練馬区のおすすめスポットをご紹介するこのコーナー。今回は「さくらの辻公園」です!
暖かくなって桜の季節が近づくと、なんだかわくわくしてきますね。「さくらの辻公園」は、石神井川沿いにある桜の名所です。
石神井公園駅からは歩いて20分近くかかりますが、天気の良い日はお散歩がてら行くのもおすすめです。園内には滑り台や砂場など子どもが楽しく遊べる遊具もあります。
お花見シーズンは多くの人で賑わう「さくらの辻公園」。ソメイヨシノの桜並木は見ごたえがあり、圧巻です。テーブルやベンチがありますので、お弁当を作ってお花見するのもよいですね。
ぜひ家族で足を運んでみてはいかがでしょうか。
▼さくらの辻公園の基本情報
所在地:東京都練馬区上石神井3-19-10
アクセス:西武池袋線「石神井公園駅」より徒歩20分
西武新宿線「上井草駅」より徒歩20分
その他:トイレあり
▶次回も練馬区のおすすめスポットを紹介していきます。乞うご期待!
まとめ
指しゃぶりの原因や歯並びに与える影響、指しゃぶりを卒業する方法をご紹介しましたが、参考になりましたか?
指しゃぶりは4歳以降も続くようであれば、やめさせるように導く必要があるといえます。
反対に、4歳頃までは子どもの様子を見ながら、無理にやめさせる必要はありません。
外遊びが増えたり、お友達との関わりが増えたりすることで、指しゃぶりは自然になくなるのが一般的です。
4歳を過ぎても指しゃぶりがやめられない場合は、歯並びや顎の発達、発音にも影響してくるので、親子で指しゃぶりをやめるよう取り組みましょう。
歯並びが悪くなってしまうと、将来的に矯正治療をすることとなり、子ども自身にも負担がかかります。
どうしても指しゃぶりがやめられないと困っている方は、歯科医院に相談してみるようにしましょう。
▶次回は「子どものすきっ歯は治るの?注意が必要な場合と治療法を紹介」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
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