
子どものすきっ歯は治るの?注意が必要な場合と治療法を紹介
2021/08/27
こんにちは。練馬区石神井公園にある歯医者「すぎもと歯科クリニック」です。
前回のコラムでは、「指しゃぶりが歯並びに及ぼす影響は?卒業に導く3つの対策」について取り上げました。第12回の今回は、「子どものすきっ歯は治るの?注意が必要な場合と治療法を紹介」をご紹介していきます!
小さなお子さんのいる親御さんは、子どもの歯みがきのこと、虫歯のことなど、不安や心配は尽きませんよね。お子さんのすきっ歯を気にしている親御さんも多いのではないでしょうか?
今回は、子どものすきっ歯についてくわしくお伝えしていきます。
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間があいている状態のことです。食べ物が挟まりやすくなるので、虫歯になってしまうのではと気になってしまいます。
周りにいる赤ちゃんや小さい子どもを見てみてください。乳歯が生えそろった子どもの歯を見てみると、実はほとんどがすきっ歯です。
自分の子どものすきっ歯は大丈夫かとお悩みの親御さんもたくさんいますが、通常それほど心配することはありません。
とはいえ、子どものすきっ歯には成長していくうちに自然と治ってしまうものと、治療をしなければ治らないものがあるため、すきっ歯が気になる場合は正確な診断をするためにも必ず歯医者さんに相談しましょう。
この記事では、成長過程で子どもがすきっ歯になる理由とデメリット、注意が必要な場合と治療法についてご紹介します。
子どものすきっ歯は治るの?
子どものすきっ歯には、成長する過程で生じる発育空隙と、生まれつきや普段の生活習慣などが原因となって歯列まで乱れてしまうケースがあります。成長する過程で生じるすきっ歯に関しては、自然と治ることが多いです。
しかし、治療すべきかこのまま放っておいても問題ないかなどの診断は、歯の専門家である歯医者さんが適切に行う必要があるので、1度歯医者さんに相談に行ってみることをおすすめします。
ここでは、成長過程ですきっ歯になる理由とデメリットをご紹介します。
成長過程ですきっ歯になる理由
すきっ歯の正式名称は、空隙歯列といいます。個人差はありますが、乳歯は生後半年を過ぎた頃から生えはじめ、大体3歳頃になると生え揃うのが一般的です。
そしてその後は、徐々に永久歯と生え変わるために起こる、混合歯列期に入っていくのですが、その時期に歯と歯の間に隙間が生じる場合もあります。
永久歯が生えはじめる6歳頃の乳歯列は、ややすきっ歯であることが理想的です。その理由は、これから生えてくる永久歯はもともと生えている乳歯よりも大きいからです。
生え変わったときに永久歯がしっかりとおさまるよう、乳歯列は少しだけ隙間があるくらいがちょうどよいとされており、逆に乳歯がしっかりと詰まっている状態では、永久歯が生えそろったときに隙間が足りず歯並びも悪くなってしまいます。
すきっ歯のデメリット
すきっ歯には、以下のようなデメリットがあります。
- 見た目がよくない
- 食べ物が詰まりやすく虫歯や歯周病になりやすい
- サ行が発音しにくい
- 食べ物をしっかり噛めないため胃腸に悪い
- 歯並びに影響する
もっとも大きなデメリットは、見た目がよくないことです。実際のところは虫歯や歯周病リスクの上昇など、機能不全よりも人から見られることが気になるケースが多いのです。
ただ乳歯はそもそも虫歯になりやすいという特徴がありますので、虫歯にならないよう、歯磨きの際にはしっかりと歯ブラシをあてて仕上げ磨きをするようにしましょう。
注意が必要なすきっ歯と治療法について
乳歯のすきっ歯は永久歯が生えるために必要だとご紹介しましたが、すきっ歯の中には治療が必要なものもあるので注意が必要です。
ここでは、注意が必要なすきっ歯とその治療法についてご紹介します。
過剰歯
通常、永久歯は親知らずまですべて揃えると32本あります。しかしそれよりも生まれつき多くの歯が歯茎の中にある子どももいて、その場合歯茎の中に埋まったままになってしまう可能性が高いです。
そのため、埋まったままの歯が邪魔になって永久歯が曲がった状態で生えてしまい、歯の間に隙間ができてしまうケースもあります。
この過剰歯は、上あごの前歯部分にある場合が多く、前歯の真ん中に隙間ができやすくなってしまいます。
治療法
歯医者さんで過剰歯の有無を確認した場合は、前歯の根っこに悪影響を与えてしまう可能性があるので、抜歯の処置を行うケースがほとんどです。
上唇小帯が長い
まだ歯が生えていない赤ちゃんは、上唇小帯と呼ばれるヒダが歯茎にしっかりとくっついた状態になっています。通常の場合はその後あごの成長に伴い、上唇小帯の長さは徐々に気にならなくなっていくものです。
しかし中には、成長しても上唇小帯が長いままになっている子どももいて、上唇小帯が上の前歯の中心部分にまで伸びてしまっている場合は、上唇小帯が邪魔になって歯が中心に寄ろうとする力を押しのけてしまいます。
そのため、永久歯になってもすきっ歯のままになってしまう現象が起こってしまうのです。
上唇小帯が長い場合、歯並びだけでなく歯磨きにまで影響が出てしまいます。歯磨きの際に歯ブラシが上唇小帯にあたると痛いため、上の前歯部分の歯磨きを避けるようになってしまいます。
このように上唇小帯が長い場合は、虫歯リスクをあげることにつながってしまうので、注意が必要です。
治療法
上唇小帯が長く、歯医者さんが自然治癒は難しいと判断した場合、レーザーやメスなどで切開する治療を行います。
レーザーを使用すると、術後の出血リスクを軽減できるのでおすすめです。
欠損歯、矮小歯
歯並びは、歯の大きさとあごの大きさによって左右されます。
生まれつき永久歯が本来生えてくる本数よりも少ない場合(欠損歯)や、歯の大きさが通常よりも小さい場合(矮小歯)は、歯茎に余分なスペースができてしまうため、すきっ歯になることが多いです。
全体的に歯の大きさが小さい場合もありますが、部分的に小さい歯がある場合もあり、その小さい歯を矮小歯といいます。
また、生まれつき永久歯の本数が少ない子どもは意外と多く、小児歯科学会が2011年に行った初の全国調査によると、10人に1人の割合で永久の本数が足りていないと報告されています。
欠損歯や矮小歯は、原因不明のため予防はできません。しかし歯並びや噛み合わせに影響が出るケースもあるため、注意が必要です。
治療法
欠損歯や矮小歯で治療が必要だと歯医者さんが判断した場合には、矯正治療を行います。体が成長する子どもの時期から矯正を行っておくと、あごを計画的に発達させたり、永久歯を綺麗に生え揃うように促進できます。
親子でたのしい!練馬区のあそべるスポット「小泉牧場」
西武池袋線「石神井公園駅」にある当院が、親子で楽しめる練馬区のおすすめスポットをご紹介するこのコーナー。今回は「小泉牧場」です!
「小泉牧場」は大泉学園駅からほど近い閑静な住宅地にあり、東京23区内で唯一の牧場です。無料で自由に見学できるのも、お子さん連れには嬉しいポイントですね。
この牧場では、黒と白のまだら模様のホルスタインという搾乳牛を約40頭飼育していて、牛と触れ合いながら酪農や畜産を体験できます。普段飲んでいる牛乳は、牛の乳を搾ってできているということを、子どもに教えるよいチャンスになるかもしれません。
そして子どもも喜ぶ小泉牧場の目玉は、美味しいアイスミルク。搾りたての牛乳からつくられるアイスは格別です!ぜひ親子で訪れてみてはいかがですか?
▼小泉牧場の基本情報
所在地:東京都練馬区大泉学園町2-7-16
アクセス:西武池袋線「大泉学園駅」より徒歩10分
営業時間:10:00~17:00(不定休)
その他:見学無料
次回も練馬区のおすすめスポットを紹介していきます。乞うご期待!
まとめ
成長過程で子どもがすきっ歯になる理由とデメリット、注意が必要な場合と治療法についてご紹介しました。
すきっ歯にはさまざまな原因があり、それによって適切な治療法も違ってきます。とくに子どもの場合は歯医者さんが苦手だったりして、連れていくだけで疲れてしまうという親御さんもおられます。
しかし、すきっ歯には放っておいてもよいものとダメなものがあるので、親御さんが勝手に判断せずに歯医者さんへ相談にいきましょう。
全国に歯医者さんは6万件ほどありますが、生まれつきの歯の欠損などにまでしっかり対応できるのは数千院程度です。そのため、矯正などの特殊な治療を行う際は、専門医がいる歯医者さんで治療を受けると安心です。
子どものすきっ歯が気になっている親御さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
次回は「生えたばかりの永久歯が黄ばんでいる理由は?3つの対策法も紹介」というテーマでお届けする予定です。どうぞお楽しみに!
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