
生えたばかりの永久歯が黄ばんでいる理由は?3つの対策法も紹介
2021/08/27
こんにちは。練馬区石神井公園にある歯医者「すぎもと歯科クリニック」です。
前回のコラムでは、「子どものすきっ歯は治るの?注意が必要な場合と治療法を紹介」について取り上げました。第13回の今回は、「生えたばかりの永久歯が黄ばんでいる理由は?3つの対策法も紹介」というテーマについてお伝えします。
子どもの仕上げ磨きをしているとき、乳歯が抜けたところから永久歯が生えてきたのを発見して喜んだのも束の間、「なんだか黄色い気がする‥」と不安になってしまう親御さんは多いです。
歯が生え変わる時期は、乳歯と永久歯が混在するため歯の色が違うことに気がつきやすいものです。しかし、永久歯の色が乳歯と比べて黄色いのは実は正常なことで、おかしいことではありません。
たしかに永久歯の黄ばみは、歯の異常や虫歯によっても起こる場合もありますが、生えたばかりの永久歯が乳歯と比べて黄色いのは普通のことなのです。
では、なぜ生えたばかりなのに永久歯が黄ばんで見えるのでしょうか。この記事では、永久歯が黄ばんで見える理由と3つの改善法をご紹介します。
永久歯が黄ばんでいる理由
歯の色には個人差があり、もともと歯が黄色っぽい子もいればそうでない子もいます。歯の色は表面を覆っているエネメル質とその下にある象牙質によって見え方が変わってくるのです。
しかし中には注意すべき黄ばみもあるので、気になる場合は歯医者さんで相談する必要があります。
ここでは、永久歯が黄ばんでいる理由をご紹介します。
象牙質の色が透けている
歯の表面はエナメル質という硬い組織で覆われていて、このエナメル質は無色で半透明です。そして、その下には象牙質という組織があり、この象牙質が黄色っぽいために生えてきた永久歯が黄ばんで見えてしまうのです。
象牙質は乳歯より永久歯の方が2倍くらい厚みがあります。そのうえエナメル質は永久歯の方が乳歯に比べて透明度が高いので、永久歯はより象牙質が透けて見えてしまいます。
乳歯と永久歯が混在する時期は、どうしても永久歯の方が黄ばんで見えるので気になってしまいますが、すべて生え変わって永久歯だけになると、全体の色が揃って気にならなくなるのであまり心配しすぎなくても大丈夫です。
歯に付着した汚れ
永久歯はもともとの色が黄色っぽいため黄ばんで見えてしまいます。しかし歯の汚れやプラーク(歯垢)が付着しているために黄ばんでしまっている場合もあります。
歯の生え変わり時期は、乳歯と永久歯が混在しているので歯の高さがバラバラの状態です。そのため、歯磨きをしていても食べかすなどが残りやすくなってしまいます。
歯についてしまった食べ物の色素や茶渋は、時間が経つと簡単には取れなくなってしまいます。
永久歯が生えかけている場合は、仕上げ磨きをする際にしっかりと確認して丁寧に磨いてあげるようにしてください。毎日の丁寧な歯磨きで徐々に思考を取り除いてあげましょう。
注意すべき永久歯の黄ばみとは
生えたばかりの永久歯の黄ばみは、自然なことである可能性が高いです。しかし中には注意しなければいけない黄ばみもあります。おかしいな、と思ったらかかりつけの歯医者さんに相談してみましょう。
以下は、注意すべき永久歯の黄ばみです。
エナメル質形成不全
エナメル質形成不全とは、歯の表面にあるエナメル質が正常につくられず、生えてきたときから変色や欠けている状態のことです。
白いはずの部分がところどころ溶けたように見えて黄色っぽく見えるのが特徴で、永久歯の奥歯に多くみられます。
エナメル質形成不全と診断されたら、虫歯にならないうちにフッ素やシーラントを用いた早めの対策が必要です。
虫歯
永久歯は少しでも生えてきていれば虫歯になる可能性があります。少ししか歯が見えていなくても、食べ物を食べれば汚れは付着してしまいます。
生えかけの永久歯はデコボコしていることが多く、とても磨きにくいため、歯がしっかりと生え終わらないうちに虫歯になってしまうのです。
初期段階の虫歯は白く濁ったように見えるだけで、まだ痛みが生じる段階ではありません。しかし、徐々に進行してくると黄ばんだようになり茶色っぽく変色してきます。
この状態になってしまうと歯に痛みを伴い、永久歯を削るような治療が必要になってしまいます。そうなる前に、永久歯の色が気になる場合は、早めに歯医者さんを受診しましょう。
永久歯の黄ばみを改善する3つの対策法
虫歯や生まれつきの黄ばみは放っておくと悪化してしまう可能性があるので、必ず歯医者さんで治療を受ける必要があります。しかし生えてきた永久歯に異常がなくても、普段から歯を黄ばまないように対策を行っておくとよいでしょう。
正しい歯磨きをする
正しい歯磨きをすることは、虫歯予防だけでなく歯を黄ばませないためにも有効です。
生え変わりが始まる時期は、まだまだ親御さんの仕上げ磨きが必要な時期です。ひとりで歯磨きをしたあとは、チェックも兼ねて必ず仕上げ磨きをしてあげるようにしてください。
ポイントは、力を入れすぎず優しく小刻みに磨くことです。強い力で磨いてしまうと、エナメル質が削れて歯の表面がデコボコしてしまいます。
歯の表面が削れてしまうとそこに汚れが溜まり、黄ばみや虫歯の原因になってしまいます。仕上げ磨きの際は、1本ずつ丁寧に優しい力で歯ブラシを小刻みに動かして磨いてあげましょう。
歯を強くする食生活
歯の健康には、普段の食生活が大きく関係しています。規則正しいしっかりと栄養バランスの取れた3食の食事と、決められた時間のおやつで、大人になっても綺麗で丈夫な歯を保てるのです。
また、おやつの内容にも気をつける必要があります。以下は、おすすめのおやつです。
- ヨーグルト
- 小魚
- ナッツ類
- パパイヤ
- いちご
- りんご
甘いお菓子やスナック菓子、ジュースなどを毎回おやつに与えている親御さんは、歯が強くなるものをあげるようにしましょう。
歯医者で「PMTC」を受ける
PMTCとは、歯医者さんで行う「専門家による機械的歯面清掃」のことです。歯磨きでは落としきれない汚れを、専用の機器と材料を用いて清掃します。
専門家が一人ひとりに必要なPMTCを行うので、虫歯や歯周病予防に非常に有効です。もちろん歯を綺麗にすることによって黄ばみの対策になりますので、定期的に受けるとよいでしょう。
親子でたのしい!練馬区のあそべるスポット「ちひろ美術館」
西武池袋線「石神井公園駅」にある当院が、親子で楽しめる練馬区のおすすめスポットをご紹介するこのコーナー。今回は「ちひろ美術館」です!
有名な絵本画家・いわさきちひろさんが描いた絵本を、お子さんに読み聞かせたことのある親御さんも多いのではないでしょうか?小さな子どもをテーマにした優しい水彩画は、見る人を温かい気持ちにさせてくれますよね。
練馬区にあるちひろ美術館では、日本と世界の絵本原画を楽しむことができます。不定期で週末にワークショップを開催しており、わらべうた遊びや読み聞かせなど小さなお子さんが参加できるイベントもあります。ぜひ親子でちひろさんの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか?
▼ちひろ美術館の基本情報
所在地東京都練馬区下石神井4-7-2
アクセス:西武新宿線「上井草駅」より徒歩7分
営業時間:10:00~17:00
休館日:月曜日
入館料:高校生以下無料、大人800円
次回も練馬区のおすすめスポットを紹介していきます。
まとめ
永久歯が黄ばんで見える理由と3つの改善法をご紹介しました。生えてきたばかりの永久歯が黄ばんでいると感じた場合、歯の表面を触ってみましょう。
歯の表面はツルツルしているでしょうか。もしざらざらしていて黄色い場合は、初期虫歯の可能性があります。
親御さんだけでは判断に迷う場合や虫歯が疑われるときは、かかりつけの歯医者さんに相談し、判断してもらってください。
また、普段から3ヶ月に1度程度は歯科検診を受けるようにしておくとよいでしょう。
生えたばかりの歯が黄ばんでいると感じた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
次回は「子どもを歯医者嫌いにさせないための3つの方法と注意点」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
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