
お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にする食べ物を栄養素別に紹介
2021/08/28
こんにちは。練馬区石神井公園にある歯医者「すぎもと歯科クリニック」です。
前回のコラムでは、「健康な歯を育むための離乳食の進め方と食べさせ方のポイント」について取り上げました。第19回の今回は、「お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にする食べ物を栄養素別に紹介」をご紹介していきます!
これから生まれてくる赤ちゃんの歯が丈夫になるように、「妊娠中に自分ができることはないか?」とお考えの妊婦さんも多く、妊娠中は少しでもお腹の赤ちゃんの栄養になる食べ物を摂っておきたいと、体によいとされているものを選んで食べている方も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんは一般的に十月十日、お母さんのお腹の中でグングンと大きく成長します。これからヒトとして生きていくための臓器や機能が、お腹の中でつくられることはほとんどの方がご存知ですが、実は乳歯や永久歯も生まれてくる前に子宮の中でつくられていることをご存知ですか?
この記事では、お腹の赤ちゃんの乳歯はいつできるのかと乳歯を丈夫にする栄養素についてご紹介します。
お腹の赤ちゃんの乳歯はいつできるの?
赤ちゃんは一般的に、生後6ヶ月を過ぎた頃に乳歯が生えはじめます。その生えてきた乳歯は、妊娠中につくられているのをご存知の方はあまりいません。
また、永久歯も乳歯と同様にお母さんの子宮の中でつくられはじめており、生まれる前に将来生えてくる永久歯の質が決まってしまうのです。
ここでは、お腹の赤ちゃんの乳歯はいつできるのかについて詳しくご紹介します。
妊娠初期には乳歯の芽ができる
歯は、あごの骨の中にある「歯胚(しはい)」といわれる歯の芽が成長することで生えてきます。この歯胚は、妊娠7週目頃につくられはじめ、妊娠10週目頃になると乳歯の歯胚はほとんど完成した状態に。その後は歯胚の石灰化がはじまり、歯になるための準備を開始します。
乳歯の歯胚がつくられはじめる妊娠7〜10週目は、歯だけではなく体のさまざまな部位がつくられはじめる時期でもある大切な時期です。
お母さんの体がもっとも不安定な時期でもありますが、お腹の中では赤ちゃんがものすごいスピードで成長しているのです。
そして妊娠3〜4ヶ月頃になると、永久歯胚という永久歯の芽もつくられはじめます。お腹の中ですでに永久歯の芽がつくられていることに、びっくりされる方も多いのではないでしょうか。
このように、赤ちゃんの乳歯はお母さんのお腹の中にいる頃から生後にかけて、長い時間を経て成長していくのです。
お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にするためにママができること
お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にするために、お母さんには何ができるのでしょうか。
妊娠中のお母さんの生活や栄養の摂り方は、赤ちゃんの乳歯の丈夫さに大きな影響を与えることになります。お母さんは以下のことに注意して生活するとよいでしょう。
- ストレスを溜めない
- 適度な運動をする
- バランスの取れた食事をする
- 良質な睡眠を取る
上記のことは、歯のためだけでなくお腹の赤ちゃんの成長によい影響を与えます。ただ、すべてやらなくてはいけないと思うとそれがストレスになってしまうかもしれません。
できることから少しずつ実践して、赤ちゃんが丈夫な歯で生まれてくるようにしていきましょう。
お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にする栄養素とは
歯のためによい栄養素というと、カルシウムを思い浮かべる方がほとんどでしょう。もちろんカルシウムは歯がつくられていくために必ず必要なものですが、それ以外にも乳歯を丈夫にする栄養素は数多くあります。
ここでは、お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にする栄養素を食材とともにご紹介します。
たんぱく質
たんぱく質は、歯の基礎をつくるために必要な栄養素です。
- 卵
- 牛乳
- 豆腐
- アジ
歯胚がつくられるためには、たんぱく質が必要になるといわれています。妊娠初期はたんぱく質を積極的に摂取するよう心がけましょう。
カルシウム
カルシウムは、歯の石灰化をサポートする栄養素です。
- ひじき
- チーズ
- しらす
- ヨーグルト
虫歯になりにくい歯とは、十分な硬さを持っている歯です。通常の場合1日に必要なカルシウムは600mg以上と推奨されていますが、妊娠中とくに妊娠4ヶ月〜6ヶ月くらいまでの間は、900mg以上を目安に毎日摂取するとよいでしょう。
摂取の目安は、プロセスチーズ1個25gのものを6個弱です。ひとつの食品で摂ろうとするとなかなか大変なので、色々な食材から少しずつ摂るようにしましょう。
リン
リンもカルシウムと同じように、歯の石灰化をサポートする栄養素です。
- 牛肉
- 豚肉
- 米
- 卵
- 魚介類
リンはカルシウムやマグネシウムと結合して、歯や骨として使われます。妊娠中は800mgを目安に摂取するようにしましょう。
ビタミンA
歯の表面にあるエナメル質をつくるのが、ビタミンAです。
- 豚肉
- レバー
- うなぎ
- ほうれん草
- にんじん
ビタミンAは、カルシウムと一緒に摂取するのがおすすめです。ビタミンAを多く含む食品は、鉄分も多く含んでいるものが多いので、女性には嬉しい食材も多くあります。
口の中の粘膜を強くする効果もあるので、積極的に摂取しましょう。
ビタミンC
ビタミンCは、エナメル質の内側にある象牙質をつくるために必要な栄養素です。
- ほうれん草
- キャベツ
- さつまいも
- みかん
- ブロッコリー
- 小松菜
たんぱく質がつくる基礎をうまく働かせるためには、ビタミンCやビタミンA、ビタミンDを一緒に摂取する必要があります。
ビタミンD
ビタミンDは歯の石灰化やカルシウムの代謝を促進するために必要な栄養素です。
- バター
- 牛乳
- 卵黄
- さんま
- きのこ類
ビタミンDは、カルシウムやリンを吸収し、歯を形成するためには欠かせない栄養素です。妊娠中にビタミンDが不足してしまうと、うまく歯が形成されずエナメル質形成不全になってしまう可能性があります。
そのため、積極的に摂取するようにしましょう。
親子でたのしい!練馬区のあそべるスポット「スタジオガラスTANI」
西武池袋線「石神井公園駅」にある当院が、親子で楽しめる練馬区のおすすめスポットをご紹介するこのコーナー。今回は「スタジオガラスTANI」です!
練馬区にあるスタジオガラスTANIは電気炉や釜の制作、ガラス製品の販売などを行っています。夏休みには親子で吹きガラスを体験することもできます。真っ赤に溶けたガラスに息を吹きこみ、少しずつ形になっていく様子は興味深いものです。多少いびつでも、世界にたった一つのオリジナルコップが完成したときの喜びはひとしおでしょう。
吹きガラス体験は小学2年生からですが、ほぼすべての工程を体験できるまたとない機会です。親子でものを作る喜びや感動を味わってみませんか?
▼スタジオガラスTANIの基本情報
所在地:練馬区中村北4-14-4
アクセス:西武池袋線「中村橋」駅下車 徒歩5分
公式HP:http://www.taniglass.com/
次回も練馬区のおすすめスポットを紹介していきます。乞うご期待!
まとめ
お腹の赤ちゃんの乳歯はいつできるのかと乳歯を丈夫にする栄養素についてご紹介しました。
ご紹介したように、妊娠中の食生活はお腹の赤ちゃんの乳歯の形成に大きな影響を与えます。また、脳に味を伝達する役割の味蕾という機関にも影響してしまうため、食べ物を美味しく味わえるかどうかにも関わってきます。
よく、歯を丈夫にするためには牛乳をたくさん飲んだほうがよいという話を聞きますが、牛乳だけを飲むのではなくさまざまな栄養素を同時にバランス良く摂取するのが重要なのです。
お母さんの摂った栄養素は、直接生まれてくる赤ちゃんの歯や体の形成に関わってきます。
妊娠初期は、つわりなどで体調が優れず思うように食べられないときもあるかもしれませんが、できるだけ今回ご紹介したような栄養素を意識して摂るようにしましょう。
お腹の赤ちゃんの乳歯を丈夫にしたいお母さんは、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
次回は「虫歯になりやすい体質は遺伝?健康な歯を保つ3つの方法も紹介」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
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