
タバコによって歯の黄ばみが起こるメカニズムと綺麗にする3つの対策法
2021/08/28
こんにちは。練馬区石神井公園にある歯医者「すぎもと歯科クリニック」です。
前回のコラムでは、「唾液の知られざる7つの効果と分泌を増やす方法」について取り上げました。第34回の今回は、「タバコによって歯の黄ばみが起こるメカニズムと綺麗にする3つの対策法」についてご紹介していきます!
タバコを吸う方にとって気になる歯の黄ばみ。
歯の黄ばみは、「歯を磨いていない」「だらしない」「不潔」というマイナスなイメージを与えてしまうため、できるだけ早く取り除いておきたいお悩みです。
一般的に歯が黄ばむ主な原因には加齢や飲食物、虫歯、抗生物質の副作用などがありますが、タバコのヤニもそのひとつとして挙げられます。
タバコが原因で起こる歯の黄ばみは、飲食物が原因の黄ばみと比べて一度色が定着してしまうと手磨きで取り除くのが難しくなってしまうだけでなく、飲食物による汚れまで吸着し、さらに黄ばみを加速させてしまいます。
この記事では、タバコのヤニによって歯の黄ばみが起こるメカニズムと、タバコのヤニによる歯の黄ばみを綺麗にする3つの対策法をご紹介します。
タバコのヤニによる歯の黄ばみが気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
タバコのヤニによって歯の黄ばみが起こるメカニズム
歯が黄ばむ原因は、大きく分けると外部要因と内部要因の2つが挙げられます。
タバコのヤニによる歯の黄ばみは外部要因に当たるもので、飲食物による着色汚れ(ステイン)よりも粘着性が高く、歯を黄ばませる力が強いため注意が必要です。
ここでは、タバコのヤニによって歯の黄ばみが起こるメカニズムについて詳しくご紹介します。
タバコの成分とは
タバコには、ニコチンや一酸化炭素、タールなどの成分が含まれており、一般的にヤニと呼ばれるのはタールのことです。
タバコを吸う方ならご存知の方も多い「ニコチン」は、血管を収縮させることで心拍数を上昇させる有機化合物で、タバコへの依存性を高める要因となります。
タールはニコチンのように依存性を高める作用をもたない成分ですが、ニコチン以上の悪影響を体に及ぼすとされています。
タールは真っ黒い色をしていて高い吸着力をもっているため、タバコのフィルターを茶色くしたり、歯の表面に付着して歯を黄ばませたりする原因となります。
タバコを吸う方の部屋の壁が黄ばんでしまうのも、タールの作用によるものです。タールには発がん性物質が含まれていることがわかっており、肺や気管支にタールが付着して長期間止まることで、肺がんを引き起こすリスクを高めるといわれています。
タバコのヤニによって歯の黄ばみが起こるメカニズムとは
上記でもご紹介した通り、タバコのヤニとは強い吸着力をもつタールのことです。
タールはタバコの煙と共に空気中に拡散し、部屋の壁紙を徐々に黄色くしていきますが、タバコを吸う方の口の中では、タバコを吸うたびにこれと同じ現象が起きています。
口の中に煙を直接吸い込み、煙に含まれているタールが歯の表面の唾液に含まれる「ペリクル」という成分と結びつくことで、歯に付着して徐々に歯を黄ばませていくのです。
さらに、タールの吸着力はコーヒーやワイン、カレーなど着色しやすい色の濃い飲食物まで吸着してしまうため、タバコを吸っていない方と比べて歯が黄ばみやすくなるといわれています。
歯にヤニがつくのを予防するには
タバコのヤニは、付着してから数時間以内に対処すれば定着を防ぐことができるのをご存知ですか?
上記でご紹介したペリクルとタールの結びつきは弱いため、タバコを吸ってすぐに歯磨きをすればヤニが歯の表面に付着するのを防ぐことができます。しかし、半日以上放置してしまうと結びつきが強くなってしまい、手磨きだけでは落とせなくなってしまうので注意しましょう。
タバコによる歯の黄ばみを綺麗にする3つの対策法
一度ついてしまったタバコのヤニは、なかなか落とせませんが、これからご紹介する対策法を行えば、定着してしまったタバコのヤニを落とすことが可能です。
ここでは、タバコによる歯の黄ばみを綺麗にする3つの対策法をコストが低い順にご紹介します。
市販されているタバコのヤニ専用の歯磨き粉を使用する
もっともコストをかけずにタバコのヤニを落とすには、ドラッグストアなどで売られているタバコのヤニ専用の歯磨き粉を使用しましょう。
価格は300円程度から高くて数千円くらいのものが多く、それほど高額な物を選ばなくても毎日こまめにケアをすれば徐々に歯の白さを取り戻すことができます。
できれば、医薬部外品の歯磨き粉を選ぶと効果が得やすくなるのでおすすめです。
歯医者で販売されているホワイトニング歯磨き粉を使用する
市販のホワイトニング歯磨きで歯を白くする効果が得られない場合は、歯医者のみで販売されているホワイトニング歯磨きを使用するとよいでしょう。
ホワイトニング歯磨きの多くは、研磨剤で汚れている部分を削ることで歯を白くするものです。歯を磨くときに力を入れ過ぎてしまう方は、歯を磨くたびに表面のエナメル質を削ってしまうため、できるだけ歯に優しい歯磨き粉を選ぶ必要があります。
歯医者で販売されている歯磨き粉の中にも研磨剤が含まれているものもありますが、着色汚れを浮き上がらせる作用のある「ポリリン酸ナトリウム」や「ピロリン酸ナトリウム」などの成分を配合している歯磨き粉を使用すると歯を傷つけずに白くできるのでおすすめです。
どの歯磨き粉を選んだらよいのかわからないときは、かかりつけの歯医者で相談してみるとよいでしょう。
歯医者でホワイトニング治療を受ける
歯医者でのホワイトニング治療は、自分ではケアしにくい部分や落としきれなかった黄ばみを綺麗にできるところが魅力ですが、1回3〜7万円とコストが高額になる場合もあるため、事前に歯医者で相談することをおすすめします。
また、ホワイトニング治療後もメンテナンス費用が必要となることも知っておく必要があります。
歯医者のホワイトニング治療は、過酸化水素という国家資格を持つ方しか扱えない薬剤を使用するため、自分の本来の歯の色よりも白く綺麗にすることが可能です。
しかし、歯医者でホワイトニング治療を受けてもその後にタバコを吸えばすぐにヤニが付着してしまいます。白い歯を保つためにも毎日の生活の中で歯を黄ばませないようにしましょう。
まとめ
タバコのヤニによって歯の黄ばみが起こるメカニズムと、タバコのヤニによる歯の黄ばみを綺麗にする3つの対策法をご紹介しました。
タバコのヤニによる歯の黄ばみは、笑顔を曇らせてしまうだけでなく人に与える印象まで左右してしまうため、できれば早く綺麗にしたいものです。
自分でできる対策法としては、市販の歯磨き粉や歯医者で購入できる歯磨き粉を使用する方法がありますが、効果が得られない場合は歯医者のホワイトニング治療も視野に入れる必要があります。
上記でもご紹介したように、歯医者のホワイトニング治療は芸能人のような真っ白い歯が手に入りますが、その分コストがかかります。
タバコはどうしても歯を黄ばませてしまうので、まずは毎日の生活の中で無理なく続けられるケアを行ってみるとよいでしょう。
次回は「子どもの歯並び予防法を5つ紹介|原因は遺伝だけではない!」についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
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